公募研究
佐藤 直樹
東京大学大学院総合文化研究科
〒153-8902 東京都目黒区駒場3-8-1
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E-mail: naokisat@bio.c.u-tokyo.ac.jp
研究室ホームページ:http://nsato4.c.u-tokyo.ac.jp/
およびhttp://gclust.c.u-tokyo.ac.jp/
<略歴>
1976年:東京大学理学部卒、1981年:東京大学大学院理学系研究科生物化学専攻博士課程単位修得退学(同年,理学博士)、1981-1991年:東京大学理学部生物学科助手、1992-97年:東京学芸大学教育学部助教授、1997-2004年:埼玉大学理学部分子生物学科教授。2004年より:東京大学大学院総合文化研究科広域科学専攻教授。
<研究課題>
A04 微細藻類運動系における秩序形成のモデル化と応用
<研究計画>
本研究では,光合成を行う運動性細胞が,重力や光といった環境から与えられる場に応答して秩序構造を作り上げる仕組みを研究する。対象は,生物自体としてどんな形態をつくるのかが,明確なシグナル伝達系により決められていない現象であるが,こうした最も基礎的なプロセスの上に,シグナル伝達系によって方向付けがなされると考えている。
解析現象は,クラミドモナスという遊泳細胞が示す生物対流の開始過程である。細胞が光によって集まるようすを側面から観察する。さらに,最近容易になってきたクラミドモナスの形質転換系を利用して,細胞間相互作用にかかわる遺伝子の改変により,秩序構造形成にどのような影響があるのかを調べ,細胞間で何が起きているのかに着目して,実験と数理解析の両面から研究を進める。本年度は,倒立対流系を用いた細胞集積と吹き出し形成の観察,密集細胞層の内部での細胞運動の観察,変異株の構築などを行う。
<イメージ図>
<代表的論文>
このテーマに関する論文はまだありません。関連の論文と書籍を挙げておきます。
1. N. Sato. Scientific Élan Vital: Entropy deficit or inhomogeneity as a unified concept of driving forces of life in hierarchical biosphere driven by photosynthesis. Entropy 14, 233-251; doi:10.3390/e14020233 (2012).
2. T. Moriyama, K. Terasawa and N. Sato. Conservation of POPs, the plant organellar DNA polymerases, in eukaryotes. Protist 162, 177-187 (2011).
3. N. Sato. Gclust: trans-kingdom classification of proteins using automatic individual threshold setting. Bioinformatics 25, 599-605 (2009).
4. 佐藤直樹. エントロピーから読み解く 生物学-めぐりめぐむ わきあがる生命-, 裳華房,232ページ (2012).
5. 和田元,佐藤直樹. 脂質生産を微細藻類に託せるか?——脂質を貯めるわけと仕組み——. 現代化学 506号: 24-28 (2013)