文部科学省科学研究費補助金「新学術領域研究」平成22年度〜26年度

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動く細胞と場のクロストークによる秩序の生成

公募研究

小山 宏史

基礎生物学研究所 初期発生研究部門
444-8787 愛知県岡崎市明大寺町字東山5-1
TEL: 0564-59-5862
FAX: 0564-59-5863
E-mail: hkoyama@nibb.ac.jp
研究室ホームページ:
http://www.nibb.ac.jp/sections/developmental biology/fujimori/


略歴
2001年:東京大学薬学部卒、2006年:東京大学大学院薬学系研究科博士課程修了(微生物薬品化学/発生細胞化学教室)、2007-2011:国立遺伝学研究所細胞建築研究室特任研究員、2011より:基礎生物学研究所初期発生研究部門助教


<研究課題>
A02 マウス胚発生における細胞間の力学マップの作成と力学的ルールの抽出


<研究計画>
胚発生時の形態変化においては、細胞が自発的に自身の力学的状態(張力、細胞間接着力、運動性など)を変化させ、それに伴って細胞同士が互いに力を及ぼしあって動くことが基盤になっていると考えられる。マウスの胚では、受精後約5.5日目に前後軸の決定、内・中・外胚葉の形成など、胚全体の対称性が著しく崩れ、形態が3次元的に複雑な変化を始める。しかし、胚全体の秩序だった形態形成の力学的機構の理解は大きな課題として残っている。本研究では、マウス初期胚の内部の細胞あるいは細胞間の力学的状態を、理論的ならびに実験的に推定し、胚全体の力学マップを作成することを目指す。その結果を踏まえて、理論的・実験的に力学的攪乱を与えることで、力学的に重要な時期・場所を特定する。さらに、胚全体における力学的ルールの有無を検証する。

<イメージ図>















<代表的論文>

1.        Koyama, H., Umeda, T., Nakamura, K., Higuchi, T., and Kimura, A. A high-resolution shape fitting and simulation demonstrated equatorial cell surface softening during cytokinesis and its promotive role in cytokinesis. PLoS ONE e31607, (2012)


Copyright ©2010 文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究「動く細胞と場のクロストークによる秩序の生成」