公募研究
和氣 弘明
神戸大学医学部 生理学・細胞生物学講座
〒650-0017 神戸市中央区楠町7-5-1
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<略歴>
2001年:名古屋市立大学医学部卒業、2007年:名古屋市立大学大学院医学研究科卒業 医学博士取得、2007-2008年:生理学研究所 博士研究員、2008-2009年:名古屋市立大学 臨床研究員、2009-2012年:米国国立衛生研究所 Visiting Fellow(R. Douglas Fields研究室)、2012-2014:基礎生物学研究所 光脳回路研究部門 助教、2014-:生理学研究所 発達生理学研究系
准教教
<研究課題>
A02 ミクログリアによる神経回路修飾とその破綻による精神疾患
<研究計画>
ミクログリアは中枢神経系における免疫担当細胞である。近年、ミクログリアはその突起を絶えず伸長、収縮させることによりあたかも脳内の警備しているように動くことが知られています。またこの動きによって神経回路の最小単位であるシナプスの活動を監視しています。さらに発達期および障害時には活動の弱いシナプスをその動きによって検知し、貪食することが知られており、このことにより発達期および障害時の神経回路の再編に寄与します。本研究では学習行動下のマウスにおいて生理学的なミクログリアがその動きによって神経シナプスを監視し、その数を調節することでどのように場としての神経回路の恒常性を維持するように働き、神経回路の秩序を生成しているのかを検証します。次にこの恒常性維持機構の破綻で神経回路がゆらぐことから精神・神経疾患を惹起しうるかを考えます。
<イメージ図>
<代表的論文>
1.
Wake H,
Moorhouse AJ, Miyamoto A, Nabekura J
Microglia:
actively surveying and shaping neuronal circuit structure and function. Trends
in Neuroscience Apr;36(4):209-17 (2013).
2.
Wake H, Lee
PR, Fields RD.
Control
of Local Protein Synthesis and Initial Events in Myelination by Action
Potentials. Science Sep 16;333(6049):1647-51 (2011).
3.
Wake H,
Moorhouse AJ, Jinno S, Kohsaka S, & Nabekura J.
Resting
Microglia Directly Monitor the Functional State of Synapses in vivo and
Determine the Fate of Ischemic Terminals.
J
Neuroscience Apr 1;29(13):3974-80. (2009)
4.
Wake H et al., Early changes in Kcc2 phosphorylation in response to neuronal
stress result in functional downregulation.
J
Neuroscience Feb 14;27(7):1642-50. (2007)