公募研究
伊原 伸治
国立遺伝学研究所構造遺伝学研究センター 多細胞構築研究室
〒411-0033 静岡県三島市谷田1111
TEL: 055-981-6843
FAX: 055-981-6846
E-mail: shiihara@lab.nig.ac.jp
研究室ホームページ:http://www.nig.ac.jp/labs/MultiOrg/Multicellular/member.html
<略歴>
1997年:神戸大学理学部卒、1999 年:神戸大学大学院修士課程修了、2003 年:大阪大学大学院医学研究科生体制御医学生化学, 学位取得(学術振興会特別研究員DC1)、2003-2008年:理化学研究所CDB細胞移動研究チーム研究員(2004−2007年 基礎科学特別研究員)、2008-2010年:学術振興会海外特別研究員(米国Duke大学David R Sherwood研究室)、2010年10月より国立遺伝学研究所構造遺伝学研究センター 多細胞構築研究室助教。
<研究課題>
A02 線虫C. elegansをもちいたライブイメージングによる細胞浸潤機構の解明
<研究計画>
基底膜と浸潤細胞の可視化、さらに遺伝学を組み合わせることにより、基底膜を介した細胞移動、すなわち細胞浸潤に焦点を絞って研究を行う。研究課題では、線虫C.elegansを使って構築した細胞浸潤のin vivo実験モデルをもちいて変異体を樹立、そしてその遺伝子同定及び解析を行うことで、細胞浸潤の実行に必要な遺伝子の分子機構を明らかにする。すでに浸潤異常を示す複数の変異体を確立しており、幾つの変異体では遺伝子を同定している。これらの変異体を解析することで、浸潤機構の全体像を明らかにする。さらに浸潤時に観察される基底膜上の穴の大きさがどのように制御されているのか?分子イメージング技術と遺伝学をもちいて、その分子機構を明らかにする。
<イメージ図>
<代表的論文>
1. Ihara S., Hagedorn E. J., Morrissey M. A., Chi Q., Motegi F., Kramer J. M. and Sherwood D. R. Basement Membrane Sliding and Targeted Adhesion Remodels Tissue Boundaries During Uterine-vulval Attachment in C. elegans. Nature Cell Biology 13, 641-51 (2011)
2. Hagedorn, E. J., Yashiro, H., Ziel, J. W., Ihara, S., Wang, Z. and Sherwood D.R Integrin acts upstream of netrin signaling to regulate formation of the anchor cell's invasive membrane in C. elegans. Developmental Cell 17, 187-98 (2009)
3. Ihara, S. and Nishiwaki, K. Stage-specific activation of MIG-17/ADAMTS controls cell migration in Caenorhabditis elegans. FEBS J. 275, 4296-305 (2008) (Cover Page)
4.
Ihara,
S.
and Nishiwaki, K. Prodomain-dependent tissue targeting of an ADAMTS
protease controls cell migration in Caenorhabditis elegans The
EMBO-J 26, 2607-20(2007)