文部科学省科学研究費補助金「新学術領域研究」平成22年度〜26年度

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動く細胞と場のクロストークによる秩序の生成

公募研究

中井 淳一

埼玉大学脳科学融合研究センター
338-8570 さいたま市桜区下大久保255
TEL: 048-858-9283
FAX: 048-858-9278
E-mail: jnakai@mail.saitama-u. ac.jp
研究室ホームページ:http://subsi.saitama-u.ac.jp/

略歴> 
1985関西医科大学卒業1991年:京都大学大学院医学研究科博士課程修了(医学博士)、1991-1995年:京都大学医学部医化学第二教室助手、1995-2003年:岡崎国立共同研究機構生理学研究所液性情報部門助手、2003-2008年:理化学研究所脳科学総合研究センター副チームリーダー、2008-2009年:理化学研究所脳科学総合研究センター研究員、2009年より:埼玉大学脳科学融合研究センター教授、2009-2011年:埼玉大学脳科学融合研究センターセンター長.


<研究課題>
A01 蛍光プローブによる細胞移動の予測と移動秩序の分子機構の解明


<研究計画>
発生初期には多くの細胞が目的の位置に移動する現象が頻繁に見られ、細胞移動にはNetrin, Slit, Semaphorinなどの分子がガイダンスキューとして働き、細胞の移動を制御している。こうした分子の細胞内シグナル伝達系として、これまでの好酸球やfibroblastなどを用いたin vitroの培養細胞系の研究から、細胞内カルシウムイオン(Ca2+)の変化が深くかかわっていることが示されている。研究代表者はGreen Fluorescent Proteinを基にしたCa2+プローブG-CaMPを開発し、モデル動物を用いて生体内のCa2+動態を可視化し機能解析を行ってきた。本研究では、初期発生中の細胞の移動に関してCa2+濃度の動揺と細胞移動に関連する分子を研究し、細胞の移動の秩序とそのメカニズムを明らかにする。

<イメージ図>

<代表的論文>

1.        Muto A*, Ohkura M*, Abe G, Nakai J, Kawakami K. (* equal contribution) Real-time visualization of neuronal activity during perception. Current Biology 23: 1-5 (2013).

2.        Ohkura M, Sasaki T, Sadakari J, Gengyo-Ando K, Kagawa-Nagamura K, Kobayashi C, Ikegaya Y, Nakai J. Genetically Encoded Green Fluorescent Ca2+ Indicators with Improved Detectability for Neuronal Ca2+ Signals. PLoS One 7, e51286, (2012). 

3.        Ohkura M, Sasaki T, Kobayashi C, Ikegaya Y, Nakai J. An improved genetically encoded red fluorescent Ca2+ indicator for detecting optically evoked action potentials. PLoS One 7,e39933, (2012).

4.        Nakai J, Ohkura M, Imoto K. A high signal-to-noise Ca2+ probe composed of a single green fluorescent protein. Nat. Biotechnol. 19: 137-141(2001).

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