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化学科 分析・物理化学系 教員

江口 大地(えぐち だいち)助教(玉井研究室)

専門分野:有機・ハイブリッド材料、機能物性化学

研究分野:有機合成化学、有機−無機複合ナノ材料、超高速レーザー分光 私の研究は、有機分子と無機ナノ粒子を複合化させて、新奇な光学特性を探索することを目的としています。半導体や金属の無機ナノ粒子 (ナノ: 大きさが10の-9乗)は我々が普段目にする状態とは異なる光学特性を示すため、太陽電池への応用が期待され盛んに研究が行われています。化学的に合成される無機ナノ粒子は機能の中心を担う無機核 (半導体や金属) が有機分子により取り囲まれることで保護されています。私の研究では、この有機分子を無機ナノ粒子の性質を引き出すように設計し、合成を行います。そして、無機ナノ粒子と複合化させ、発現する光学特性をフェムト秒 (10の-15乗) の時間分解能を有する装置により探索します。ここで得られる学理は、一つの光子から複数の励起子が生成する多励起子生成や電荷分離の促進といった太陽電池の効率向上に繋がります。


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大間知 潤子(おおまち じゅんこ) 准教授

専門分野:レーザー分光、レーザー開発、超高速分光

最先端の光技術を用いて、単発現象の初期過程を超高速の時間スケールから追跡する新規分光法を開拓し、異分野融合の基礎研究を行います。

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小笠原 一禎(おがさわら かずよし) 教授

専門分野:無機材料化学、無機量子化学、量子材料設計

構造材料・電子材料・光学材料・磁性材料など、現在の私たちの生活は様々な材料によって支えられています。量子力学に基づく電子状態計算によって物質の性質を解明する学問は「量子化学」と呼ばれますが、近年の計算機の著しい進歩により、重元素を含む複雑な無機物質についても電子状態計算が可能となり、「無機量子化学」という新しい学問分野が開拓されつつあります。

従来、新材料の開発研究では物質を片端から合成して性質を調べるという実験主体の網羅的探索が行われてきました。しかし、時間・労力・コスト・資源・エネルギーの浪費や廃棄物による環境汚染などの問題を考えると、今後は実験をある程度計算機に肩代わりさせ、本当に使える物質のみを実際に合成するという理論主体の材料開発が望まれます。

この研究室では新しい「無機量子化学」の計算手法の開発と、それを用いた新材料の設計、「量子材料設計」を2本柱として研究に取り組んでいます。

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金村 進吾(かねむら しんご)助教(山口研究室)

専門分野:タンパク質科学、生化学、構造生物学

全タンパク質の約3分の1は、細胞小器官の一つ小胞体内において、二つのシステインのチオール基間の共有結合(ジスルフィド結合)形成を受け、天然型の立体構造を構築することで生理機能を獲得する。一方、時として非天然型のジスルフィド結合が形成された場合、通常修復や分解除去されるシステムが存在するが、これら異常タンパク質が蓄積するとアルツハイマー病などの神経変性疾患や糖尿病などの疾病の原因となる。このため、生物の生命活動においてタンパク質のジスルフィド結合の形成過程は特に重要であり、生物学的、医学的にも意義深い研究対象である。タンパク質のジスルフィド結合形成を触媒する酵素として、約20種類ものPDIファミリー及び幾種かのPDI酸化酵素が同定されており、複雑かつ巧妙なジスルフィド結合形成ネットワークを形成している。私は、生化学、構造生物学、生物物理学などを駆使し、このネットワークを司る酵素群の構造・機能の解明に向けた研究を進めている。


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重藤 真介(しげとう しんすけ) 教授

専門分野:振動分光学、イメージング、生物物理化学

私たちの肉眼ではとても見ることのできない、ナノメートル(10億分の1メートル)サイズの微小な分子の世界を、光を使って照らす学問が分子分光学です。私はとくに、分子の構造や分子のまわりの環境を鋭敏に反映する振動分光法という手法を駆使して、液体・溶液から結晶、生きた細胞、バイオフィルム(排水管のぬめりがその一例)まで幅広く研究を展開しています。最近では、振動分光の一種であるラマン散乱(インドの物理学者C.V.ラマンが発見者)と顕微鏡を組み合わせた手法で、細胞のなかの生体物質の分布やダイナミックなふるまいを細胞が生きたままの状態で調べる研究に力を入れています。この生細胞物理化学とも呼べる新しい分野を開拓し、「細胞の個性はどこから生じるのか?」、「孤立した細胞と集団のなかの細胞は機能的にどう違うのか?」といった生物学の基礎的で重要な問いに化学からの答えを与えたいと考えています。また将来的には、さまざまな病気につながる細胞異常の仕組みの解明なども目指しています。


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玉井 尚登(たまい なおと) 教授

専門分野:光化学反応、時間分解レーザー分光、走査プローブ顕微鏡

分子は光励起により様々な光学反応、緩和過程をたどる。特に化学結合の開裂、異性化、電子移動反応、プロトン移動などの化学反応はピコ秒からフェムト秒の時間スケールで起こることが多い。研究室では、種々のフェムト秒時間分解レーザー分光法を用い、フォトクロミック反応や光触媒反応などの化学反応初期過程のメカニズムを解明し、効率の良い光化学反応や光触媒反応を設計する事を目的とする「超高速現象の化学」の研究を行っている。さらに、固体表面の分子や分子クラスターの構造を調べる手段として、走査トンネル顕微鏡や原子間力顕微鏡などの顕微鏡技術が大きく進展しているが、光反応やエネルギー緩和過程を空間・時間分解して解析することは出来ない。研究室では、フェムト秒レーザーと走査プローブ顕微鏡技術を組み合わせ、微小領域の化学反応を時間分解して解明したり、微小領域の加工や操作を行う「メゾスコピック化学」の研究も行っている。

tamai@(@以下はkwansei.ac.jp)
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山口 宏(やまぐち ひろし) 教授

専門分野:タンパク質結晶学、構造生物学、構造機能相関

生命反応を担っている物質の一つにタンパク質がある。タンパク質は、生体を形作る筋肉などの構造タンパク質、触媒として働く酵素、免疫に関与する抗体、その他エネルギーや情報の獲得や伝達など全ての生命現象に関与している。このような機能を生体内の穏和な条件で実現するために、タンパク質は大きな分子量を持ち、非常に複雑な構造をしている。生命現象や化学反応を理解するため、タンパク質がどのような構造を持ち、どうやって機能を発現するのかを知ることは重要である。微少な物体の構造を見るためには、一般には顕微鏡を思い浮かべるが、原子レベルでの物質の構造を見るためには、可視光ではなくX線のような波長の短い波を用いることが必要である。そこで、私は、X線結晶解析法を用いることにより、目的のタンパク質の構造を決定し、立体構造と機能の相関を明らかにすることを目的として研究を行っている。

hiroshi@kwansei.ac.jp
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Last Modified : 2023-01-20 10:31

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