「拓く。」クイズ 解答 数理科学科
A: AからBに代えるべきである。
詳しい説明:
翼君がAを指さしたときに先生がCを開ける確率を調べよう。
- Aが当たりだとすると、先生はBとCのどちらを開けてもいいので、Cを開ける確率は 1/2 である。
- Bが当たりだとすると、先生はCを開けるしかなく、Cを開ける確率は1である。
- Cが当たりだとすると、先生はCを開けるはずはなく、Cを開ける確率は0である。
先生がCを開ける前の段階(この段階での確率を事前確率という)では 何の手がかりもないので、 A、B、Cが当たりである確率はどれも 1/3 である。したがって、上の計算より、
- Aが当たりであって、しかも先生がCを開ける確率は 1/3 × 1/2 = 1/6。
- Bが当たりであって、しかも先生がCを開ける確率は 1/3 × 1 = 1/3。
- Cが当たりであって、しかも先生がCを開ける確率は 1/3 × 0 = 0。
先生がCを開けた後(この段階での確率を事後確率という)で考えてみよう。 Aが当たりである確率とBが当たりである確率の比は上で計算したとおり 1/6 : 1/3 = 1 : 2 である。したがって、 Aが当たりである確率は 1/3 、Bが当たりである確率は 2/3 である。 したがって、Bに代える方が得である。
注:詳しくはベイズの定理というものを使う。
詳しく知りたい人には、『確率の理解を探る 3囚人問題とその周辺』(市川伸一、共立出版)を薦める。
前のページ 創立50周年記念広報誌「拓く。」 クイズ |
コンテンツのトップ |
次のページ 「拓く。」クイズ 解答 物理学科 |