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理工学部の今

理工学部4年間の教育課程は、低学年次においては広い視野をもった豊かな人間形成を目標に総合教育科目を配しています。本学の建学の精神であるキリスト教主義を基盤に、キリスト教科目などをとおして、人間性豊かな科学者や技術者の育成を目指しています。教養教育科目では、いつの時代にも必要な教養科目とともに、「ベンチャー企業と独創性」、「サイバー社会入門」など、現在の社会におけるホットなテーマも取り入れています。専門教育においても、1年次には専門分野を学んでいく上で基礎となる科目を、物理学、数学、情報科学、化学、生命科学の分野から幅広く履修させるようにしています。その上に立って、2年次、3年次では、それぞれの学科の履修モデルを参考にしながら、選択履修させるようにしています。それぞれの学科で、できるだけ幅広い知識を身につけ、応用へと繋げていく能力を養えるよう配慮しています。4年次には、学生を各研究室に配属し、1年間を卒業研究に専念させています。いずれの学科も実験科目や演習科目を重視しています。化学科や生命科学科では1年次から実験科目があり、実験科目はすべて必修科目となっています。また、物理学科や情報科学科では、1年次からサブゼミや演習科目を設け、少人数教育の特色を生かすことに努めています。学生が履修に際して、その科目に対して目的意識を持ち、履修した科目について自習の時間を十分に持って学習することができるよう、各学期ごとに履修単位数制限を設けています。

自然科学や情報科学を学んでいく上で、英語力は必須の要件であります。専門を深く学ぶ上で、また、将来の国際社会での活躍を視野に入れて、英語教育に力を入れています。1年次・2年次における必修の外国語は英語のみとし、希望者には選択科目としてドイツ語、フランス語の履修ができるようにしています。1996年4月には英語担当の専任教員としてネイティブスピーカーを採用しましたが、さらに、2002年4月からは4名(2003年4月からは5名)の英語常勤講師が採用され、情報機器を用いて、ライティングやリーディング能力はもとより、コミュニケーション能力をも含めた英語能力の育成に力を入れています。3年次には、科学技術英語及び科学技術英語実習を、専門科目の選択科目として開講することを計画しています。

2003年3月までに4,445名が理学部を卒業し、理学研究科での修士学位取得者は791名、博士学位取得者は甲号81名、乙号53名、計134名を数えています。これらの卒業生は産業界をはじめとして、教育機関、研究機関などで幅広く活躍し、社会的に高い評価を得ています。1997年度に、文部省(現文部科学省)の私立大学学術研究高度化推進事業のハイテク・リサーチ・センター整備事業として、神戸三田キャンパスに「関西学院大学ハイテク・リサーチ・センター」が設立され、実験系の全研究室が参加して、「生体内分子間相互作用の解析」と「原子分子レベルでの物質制御」の2つのプロジェクトで、5年間にわたって研究が実施されました。このハイテク・リサーチ・センター整備事業は、2002年度に「自己組織化−直接原子配列手法を用いたナノ・リソグラフィーと応用」のプロジェクトで、さらに5年間の継続が認められました。2001年度にはオープン・リサーチ・センター整備事業として「近赤外分光免疫測定法による超高感度環境化学物質モニタリングシステムの構築」、「光合成系カロテノイドの補助集光作用と光保護作用のメカニズムの解明と、『光反応中心−アンテナ複合体」とTiO2を用いた高効率・高耐久性太陽電池の開発』、「生命現象解明に向けた有機ツール分子の供給、合成法、及び作用機構」の3つのプロジェクトが、2002年度には産学連携研究推進事業として「生体機能モニターリングのための機能素子の開発と応用」のプロジェクトが、いずれも5年間の研究プロジェクトとして採択されています。このように、理工学部の研究と教育の成果は、国の内外を問わず広く社会で、高い評価を得るに至っています。

Last Modified : 2007-06-14 10:57

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