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研究設備紹介
物理学科
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大面積超高温超高真空炉(KGX-2000)
関学が独自に設計した世界初の超高真空・大面積対応・特殊反応るつぼ付き高温成長装置です。高温半導体SiC(炭化ケイ素)の単結晶を2000℃で作製できます。企業との連携によって製品化された「SiC半導体用高温真空炉(KG-2000)」に改良を加え、大量生産を可能にしました。SiC半導体は優れた電力変換特性を持っているため、消費電力の削減と低減、ハイブリッドカーの高性能化などを実現する次世代半導体として各分野から注目されています。本プロジェクト「大面積SiC革新的技術の研究開発」は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の平成18 年度「エネルギー使用合理化技術戦略的開発事業(先導研究フェーズ)」に採択されており、SiC半導体の基板製造技術を確立することをめざしています。
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試料水平型X線回折装置
X線を用いて、数nmの薄膜の表面における原子・分子の構造や状態について、さまざまな角度から調べられる装置です。例えば、車のコーティングに使われる高分子の構造を分子レベルで解明できれば、より耐久性の高い高分子を開発する応用研究に活かすことができます。
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高機能分子線エピタキシー装置
原子や分子の「自己組織化」という機能を応用し、原子1個分の厚さの半導体薄膜など、ナノサイズの立体構造を自在に作製できる、関学独自設計の装置です。
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生体高分子構造解析用・NMR分光装置
タンパク質を構成するアミノ酸の水素原子間の距離を測定して、タンパク質の構造を解析する装置です。「タンパク質の折りたたみ反応経路」の究明などに用います。
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電子顕微鏡
高倍率で微細構造を観察したり、電子線回折法を用いて分子の配列を解析する際に利用します。厚さ10ナノメートルほどの生体膜の構造や働きを解明可能です。
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化学科
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SPR・SERS測定装置
ラマン散乱スペクトルを測定して、ナノレベルの小さな分子の構造や状態を調べる装置です。金属の微粒子にタンパク質や生体分子・機能性色素分子などを吸着させると、ラマン散乱強度を増強させることができるため、単一ナノ粒子、単一分子系での測定が可能となります。
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表面プラズモン共鳴分析装置
試剤となるタンパク質を吸着させた金の分析プレートの上に別のタンパク質を流すと、相互作用が起きてタンパク質同士が結合します。そこにプラズマ光を照射して結合した量や時間を測定することで、タンパク質とタンパク質の相互関係を調べることができます。
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高周波プラズマ発光分析装置
アルゴンプラズマ中に霧状にした水溶液を入れ、発光される光から、水溶液中の分子の種類と量を分析する装置です。海水などを分析し、汚染度合いやミネラルの量を調べることができます。この装置は微量金属を検知できるため、水道局の水質検査にも使用されています。
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近接場光学顕微鏡(α-SNOM)
光には回折限界があるため、従来の光学顕微鏡では光の波長より小さいものの光学的性質を観察する手段はありませんでした。近接場光学顕微鏡では、光の波長より小さい約50nmの穴を通した近接場光(エバネッセント光)を用いることで、微少物質の光学的性質を時間分解して解析することができます。
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プローブ式分光計(React IR)
反応溶液の中で起きている分子の挙動の変化について、赤外スペクトルによって解析することができる装置です。有用有機反応の開発などに活用されています。
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遠紫外分光器
遠紫外分光法を用いて水・水溶液の微量成分を測定できる装置です。尾崎研究室と企業が共同開発した独自のもので、世界で初めて水のスペクトルの測定に成功しました。
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デジタルX線回折装置
単結晶により回折されるX線を収集し、解析する装置です。結晶の中の分子の構造や配列を明らかにできるため、無機化合物の特性を分子レベルで研究できます。
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生命科学科
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DNAシーケンサー
蛍光標識した遺伝子などがガラスキャピラリー(毛細管)の中を通る速度を測定し、遺伝子などの塩基配列を正確かつ迅速に解析する装置で、4種類のサンプルを同時に解析することができます。遺伝子の構造を調べたり、遺伝子組換えしたものが正しく組換わっているかどうかを確認するのに使用します。
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液体クロマトグラフィー / 質量分析装置(LC/MS)
有機化学物質を精密に測定するための、優れた分離能、検出感度、同定能力を有する分析装置です。熱に不安定な化合物や難揮発性化合物などの構造解析が可能です。
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生命科学学生研究室
広々とした空間にDNAシーケンサーや蛍光顕微鏡、人工気象器、CO₂インキュベーターなどを整備。機材を存分に利用して、高度な学生実験に取り組めます。
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飛行時間型質量分析装置(TOF-MS/MS)
細胞の中で機能している特定のタンパク質を見つける「プロテオーム解析」を行ったり、タンパク質の翻訳後修飾を瞬時で解析できる装置です。
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情報科学科
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視線追跡装置
眼球から反射する赤外線光を計測して、ユーザがコンピュータ画面のどの位置を見ているのかを測定する装置です。Webページのデザイン評価などに活用できます。
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データマイニング用高速計算システム
大量のデータを解析し、特徴的なパターンを発見するためには、大量の計算が不可欠です。このシステムで並列計算を行えば、実用的な時間内に結果を得られます。
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並列計算機と車両認知画面
車載カメラで撮影した映像から車両の走行環境を認識し、その情報を高速処理するための並列計算機です。写真の例は、後方走行車両の認識を行ったものです。
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人間システム工学科
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NIRS
光によって脳内の活動を計測する最新の方式です。計測中に被験者がじっとしている必要がなく、X線被爆や造影剤注射などが必要ないというメリットがあります。
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モーション・キャプチャー
マーカーをつけた人の動きを1秒間に最大200コマのスピードで撮影します。マーカーの3D位置を検出することによって、動作の解析やアニメーション生成が可能です。
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バーチャル・リアリティールーム
3D仮想空間内を歩くなど、インタラクティブな体験ができる部屋です。また感性実験ルームとして、コンテンツ鑑賞時の生理・心理・脳機能計測実験も行えます。
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