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研究 : 最小のシクロデキストリンの存在を実証、Science誌で発表 ー 化学科 山田研究室
投稿日時: 2019-4-12 14:18:47 (1273 ヒット)

理工学部化学科の山田英俊教授と若森晋之介助教のグループは、連結したグルコースの環状体、シクロデキストリンが、グルコース3、4個で構成された場合でも存在することを実証しました。一般的なシクロデキストリンは、グルコース6〜8個でできており、3、4個の環状体では構造が歪むため、存在できないとされてきました。本研究では、両者を化学合成して、その存在を実証しました。合成には、グルコース分子の柔軟化という新概念が役立っています。

シクロデキストリンは、環状体の中央部に様々な化合物を吸着するため、味の調整や消臭剤などとして一般家庭で使われる製品にも広く利用されています。最小のシクロデキストリンには、より小さな化合物を吸着する可能性があり、応用が期待されます。

この研究成果は、4月11日(木)14:00=米国東部時間=、Science誌の選ばれた論文「First Release」として、ホームページ上で先行公開されました。

論文タイトル:Conformationally supple glucose monomers enable synthesis of the smallest cyclodextrins

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