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物理学科卒業生の進学・就職状況

物理学科を卒業するとどんな将来が待っているのでしょうか?「物理といえば科学の基礎だということは知っているけど就職してから役に立つのだろうか」と思っている人は多いと思います。また、「別に将来研究者になるつもりはないけど、もっと物理の勉強をしてみたい」と思っている人もいるでしょう。

よく聞くうわさでは、「物理学科を卒業しても学校の先生以外就職先が無いらしい。」というのがあります。しかしこれは本当なのでしょうか。ここ何年間かのあいだ、財政難や少子化などの影響で毎年の教員採用がきわめて少ない状態が長く続いています(最近ようやく増える傾向にあるようですが)。そのため、中学や高校の教員になることはむしろとても難しいというのが事実です。

それでは実際には物理学科の卒業生たちにはどのような進路があるのでしょうか。ここしばらくの傾向として、物理学科の卒業生のうち約半数が企業に就職し、残りの半数が大学院に進学しています(少数ですが教員になったり公務員になる人もいます。また大学院の進学率は年々増加する傾向にあります)。就職先では電機や精密機械メーカーなどの製造業のほか、情報産業(SEなど)や銀行、サービス業など多彩です。とくに最近ではIT関連の企業からの求人が増加しています(就職先企業の内訳をみると、工学部を卒業する人達とそれほど違いは無いように思います)。IT関連の企業のことに関していうと、情報系学部出身者だけでなく物理学科出身者も歓迎されます。それはソフトウェアを作ったりシステムを構築する際、物理的、数学的な思考や論理が役立つからです。

また、大学院に進学した学生の大部分は2年間の博士課程前期課程(修士課程)を終えたのち就職しています(一部の学生はさらに後期課程に進学しています)。就職先は主に電機や半導体の製造業です。職種としては開発・研究職につくことが多いようです。学部の4年間で卒業するよりも、修士を卒業して就職する方が、大学・大学院で習得した知識や技術を生かせる職に就きやすい、あるいは選択肢が広くなるという傾向もうかがえます。一方、物理や数学を高いレベルまで学んだことを生かして、高等学校の教員になる人もいます。

以上、大まかに物理学科の卒業生の進路について述べました。物理学科を卒業して就職先に困ることはありませんし、自分の希望する進路を見つけることができるはずです。また実際の就職活動に関しては、大学の就職課や理工学部の各学科にいる就職委員の教員がいろいろと援助してくれます。ただ、どの学部、学科に進学してもいえることですが、自分がどういう進路に進もうとするのかよく考え、積極的に行動する事が一番大事だということを忘れないで下さい。