〒669-1337 兵庫県 三田(さんだ)市 学園2丁目1番地    TEL 079-565-8300 (理工学部事務), FAX 079-565-9077

Google  

物理学演習

演習とは:主役は学生

関西学院理工学部物理学科に進学すれば、高校時代の予備知識から出発して年次を追うごとに少しずつ高度な内容の物理学の内容を学び、最後の卒業研究では現代の最先端の研究に参加することができます。しかし、物理学科に進学した学生がそこまで到達するためには一人ひとりのかなりハードな努力が必要である事もまた事実です。

物理学演習の写真 物理学演習の風景

たとえば、講義に出席して先生の言うことを聞いて、黒板をノートに写すだけでは、その内容を理解し自分のものとする事はできません。講義で学んだ基本的な原理や定理を理解するためには、それをさまざまな例にあてはめて考えたり計算してみることが必要です。そしてその結果をあらゆる角度から検討し、 少しの曖昧さも残さずに理解することが重要です。必要とあらば、図書館で文献を調べたり友人と話し合ったり先生に質問してみるべきです。そのような事を実践する習慣を早いうちから身に付けることが、着実に物理学を習得し、将来さまざまな問題に応用できるための力をつける虎の巻と言っても過言ではありません。

物理学科では、このような習慣を身に付ける手助けとなるよう、各年次にいくつもの演習科目が開講されます。1年次に行われる物理学のサブゼミも演習のひとつだと考えてよいでしょう。これら演習において講義内容の理解の助けになるような問題が提出されます。それを解いた学生が黒板に自分の解答を書き、クラスにむかって自分の解答を解説してゆきます。

比較的小さな教室において、1クラスあたり高校と同規模の40人程度に分かれて行われるので、リラックスして発表できます。

演習の主役は学生であり、学生の積極性があってはじめて成り立つ科目なのです。

演習は毎日ハプニングの連続

では演習のクラスを覗いてみましょう。学生達があらかじめ考えておいた事を黒板に書いていきます。ひとりひとりの発表が始まります。最初から完ぺきな発表をできる学生はまずいません。少しでもあやしい所があれば先生から容赦なく質問の雨が浴びせられます。思わぬ誤りをクラスメートから指摘され立ち往生する事もあります。自分の歯が立たなかった問題を友人が解いて悔しい思いや情けない思いをすることもあるでしょうし、逆に、自分の発表が先生からほめられて大いに自信を得る事もあるでしょう。演習の時間は、学生同士が共に刺激しあい学びあう、苦しくも楽しい時間になっています。

演習の場で積極的に発表しそれに対する先生の質問に答える事を繰り返す事で、物理学に対する理解を深めると同時に、他人に向かって自分の考えた事を発表する訓練にもなります。このように、演習は将来研究者になる人だけでなく教師や企業人として活動する人にとっても貴重なトレーニングの場になっています。

そして、もし先生に提出される問題ばかりでなく、自分で問題をたて、それに対する解答を模索できるようになったら、、、、

あなたの物理学の研究を通して社会に貢献できるようになるまでは、もうそんなに遠い距離ではありません。