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デモンストレーション物理学

関西学院大学の物理学科では1年生、2年生を対象として「デモンストレーション物理学 I」(内容は、波動)、「デモンストレーション物理学 II」(内容は、光学、電磁気学)という基礎科目を、コア科目としての力学、電磁気学などとは別に開講しています。これらの科目では、通常の講義形式の教科とは違って、講義の内容に関連する実験をその場で実演しながら講義を進めます。実際に目で見た現象は深く印象に残ります。それを理解し説明することは多くの場合容易ではありませんが、その奥にある物理法則を知ろうという意欲を持たせることが講義の目的の一つです。元理学部・物理学科の創設者の一人であった堀健夫先生が Niels Bohr の元に留学し、そこで講義実験の科学教育における重要性を認識され、創設後まもない関西学院の物理学科でそれを実現させました。その後、堀先生の後を継がれた山地健次先生が実験の内容をさらに充実させ、現在の教員に受け継がれてきたのがこのデモンストレーション科目です。約40年の長きに渡って蓄積されてきた豊富な実演実験のテーマやそれを実現する実験器具の数々は関西学院の貴重な財産として大切に受け継がれています。山地先生の実演の模様はビデオテープに保存され、また最近、現在の教員の手で講義実験の内容を一冊の本にまとめました。ファラデーが始めたクリスマス講演は有名な実験科学の一般講演会として人気を博していますが、関西学院の講義実験のスタイルも長い歴史をもつ独自の科目として、学生・教員ともに協力して大切に育てていきたいと思っています。

実験風景の写真
デモンストレーション物理学 I (波動)

実験風景の写真 実験風景の写真
デモンストレーション物理学 II (光学)

デモンストレーション物理学 テキスト

2003年の時点での講義実験の内容を本にまとめました。ただし、当時は「デモンストレーション力学」「デモンストレーション電磁気」「デモンストレーション波動」「デモンストレーション光学」の4科目あり、「デモンストレーション物理学 I」と「デモンストレーション物理学 II」の講義も毎年内容を改良していますので、この本は必ずしも関西学院大学における現在の講義内容を反映したものではありません。