関西学院大学理学部数理科学科 確率解析・数理ファイナンス研究室

ご挨拶

関西学院大学理学部数理科学科・理工学研究科数理科学専攻において、確率解析・数理ファイナンスの教育と研究を担っております藤原司です.

大学4年生になるころに確率論に出会って以来,ずっと確率論とそれに関係する数学を学びそして考え続けてきました.特に,時間とともにランダムに変動する現象のモデル化である確率過程,その中でも確率積分や確率微分方程式といった伊藤解析と総称される理論に興味を持ってきました.また,その応用として数理ファイナンスや保険数理にも大いに興味を持っています.

関西学院においても,これらの内容に興味を持つ学生・大学院生の育成に力を注ぎたいと考えています.その際,私自身が心掛けているのは,「しっかりとした基礎基本を教え 責任を持って社会に送り出すこと」です.

数学で鍛えた能力は長期的に発揮されるものと思っています.目先の課題の解決に直接すぐに役に立つとは限りませんが,努力を続ければ数年後数十年後においても発揮できるのが数学で鍛えた能力であると思います.それは,実際,Euclid幾何学は2000年以上経た現在でも数学的思考の基礎として学ぶ価値があり,微分積分学も創始以来300年以上を経てもなお数学の重要な基礎としてその価値はゆるぎないものである,といったことからも理解できることと思います.

古から多くの人々の努力によって蓄積され,そして磨き上げられてきた数学を学ぶことは容易ではありませんが,「興味を持ったことや疑問に思ったことを地道にコツコツと考え続けること」が最も重要であると考えています.

若い生き生きとした頭脳を持った学生さんと共に数学を学ぶことを楽しみにしております.

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