News & Topics
2016
2016/2/23
[プレスリリース]
脳の神経細胞は、置かれた場所の環境によって
別の種類の神経細胞に変わってしまうことを発見
仲嶋一範 チーム(計画研究)
詳細は以下をご覧ください。
慶應義塾大学プレスリリース解説
2016/02/22
平成28年2月9日に文部科学省より事後評価結果の通知がありました。本研究領域は、「A(研究領域の設定目的に照らして,期待どおりの進展が認められる)」をいただきました。
2015
2015/8/25
[プレスリリース]
胎生期における脳の形成メカニズムの一端を解明
-精神神経疾患の病態解明に期待-
本研究成果は、米国総合学術雑誌「Proceedings of the National Academy of Sciences of the
United States of America」(米国科学アカデミー紀要)オンライン版に掲載されます。
Kanatani S, Honda T, Aramaki M, Hayashi K, Kubo K, Ishida M, Tanaka DH,
Kawauchi T, Sekine K, Kusuzawa S, Kawasaki T, Hirata T, Tabata H, Uhlen
P and Nakajima K. The COUP-TFII/Neuropilin-2 is a molecular switch steering
diencephalon-derived GABAergic neurons in the developing mouse brain.
Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., in press (2015). 仲嶋一範
チーム(計画研究)
詳細は以下をご覧ください。
慶應義塾大学プレスリリース解説
2015/1/25-27
第9回領域会議を開きました(あいち健康の森健康科学総合センター 『あいち健康プラザ』)
「動く細胞と場のクロストークによる秩序の生成」の締めくくりに向けて二泊三日で集まりました.全員によるトークとディスカッションに充分な時間をとりました.動く細胞がどう「場」から制御され多細胞集団,組織,器官など高次の構造的および機能的な秩序状態に至るのか,また,動き・ゆらぎそのものがどう秩序形成に貢献するのか,などを問うべく発足した本領域ですが,この領域に集い初めて出会った者同士が,どう相互刺激あるいは密接な共同研究を通じて,それぞれ新しく挑んできたか,進捗が発表されました,後半2年の進展を含めて,申請・発足時からのトータルの歩みによってもたらされた新しい知は,この領域「以前」の状況を思い出すには少しエネルギーを使わないといけないほどに(昔が遠く霞むほどに)大きかったのではないか,そして今も現在進行形で,データと私たちの意識が更新され続けている,という印象を持ちました.さらに一日一日を大切に研究をやり尽くそう,そしてさらなる探求に挑もうと心に誓って大府を後にしました.(領域代表 名古屋大学 宮田卓樹)
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2015/01/08
公募班員の坂部正英先生の論文が、
Developmental Dynamics誌に採択され、figureが表紙に採用されました。
詳細は以下をご覧ください。
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/dvdy.24196/abstract
2014
2014/9/4, 5
第4回 若手の会を開きました(火の国ハイツ)
ベストプレゼン賞に名古屋大学の松原由幸さん(鈴木班)、
ベストポスター賞に慶応義塾大学の松永友貴さん(仲嶋班)、北海道大学の大木開登さん(中垣班)が選ばれました。
第4回若手の会 企画委員:
内川 徹 (大阪大学)
安井 真人(大阪大学)
篠田 友靖(名古屋大学)
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2014/5/30
当領域が共催するシンポジウム「Integrated Approaches Toward Deeper Understanding of Morphogenesis 」が第47回日本発生生物学会(ウインク愛知,名古屋市)において行なわれました。Organizers: 西山功一(熊本大学)、伊原伸治(遺伝学研究所).Speakers: Yu-Chiun Wang (RIKEN CDB), 山本希美子(東京大学), 鳥居啓子(U of Washington), 中垣俊之(北海道大学), 戎家美紀(RIKEN CDB)
立ち見の聴衆もあり,多くの質問の飛ぶ盛会でした(領域代表 宮田 記).
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2014/5/22
本領域のメンバーが多く執筆に関わった特集
「動く細胞・群れる細胞」を掲載する「細胞工学」の最新号(2014年6月号)が出版されました.
細胞工学 (2014年6月号)
2014/3/27
―海馬の神経細胞がロッククライミングのように移動して積層することを解明―
Natureから取材を受け、webサイトの「特集記事」で紹介されました。
Kitazawa A*, KuboK , Hayashi K*, Matsunaga Y, Ishii K and Nakajima K**.
Hippocampal pyramidal neurons switch from a multipolar migration mode to
a novel “climbing” migration mode during development.
J. Neurosci., 34: 1115-1126 (2014). 仲嶋一範
チーム(計画研究)
詳細は以下をご覧ください。
Nature Japan
2014/1/24,25
第8回領域会議を開きました(慶應義塾大学日吉キャンパス 来往舎)
後半メンバーによる本年度2回目の集まりでした.全員による口頭とポスター両方での発表が行なわれました.6月の顔合わせの後,いろいろな共同の取り組みや新しい試みがなされてきている様子がよく分かりました.加えて,イメージングデータ解析に関しての「総合討論」が企画され,理研の横田秀夫先生に基礎から先端の取り組みまでをご紹介いただいたうえで,領域としてのサポート体制が議論されました(実際に動き始めようとしています).近々最終年度を迎えるにあたり一層の「動き」に励もうと語り合って日吉を後にしました(領域代表 名古屋大学 宮田卓樹)
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2013
2013/12/13
[プレスリリース]
世界で初めてヒトiPS 細胞から3 次元腎臓組織作成に成功
~腎臓再生医療への扉を開く~
本研究成果は、科学雑誌「Cell Stem Cell」オンライン版に12月13日午前2時より掲載されました。
Taguchi A, Kaku Y, Ohmori T, Sharmin S, Ogawa M, Sasaki H and Nishinakamura R**. Redefining the in vivo origin of metanephric nephron progenitors enables generation of complex kidney structures from pluripotent stem cells.
Cell Stem Cell on line Dec 12, 2013 西中村隆一チーム(公募研究)
詳細は以下をご覧ください。
国立大学法人 熊本大学プレスリリース解説
2013/11/10,11
第3回 若手の会を開きました(ラフォーレ那須)
ベストプレゼンテーション賞に基生研の原佑介さん、東大の北沢太郎さん、阪大の安井真人さん、
ベストポスター賞に理研(QBic)の森本雄祐さん、阪大の澤田莉沙さんが選ばれました。
第3回若手の会 企画委員:
鈴木 孝幸(名古屋大学)
栗山 正 (秋田大学)
内川 徹 (大阪大学)
アドバイザー:
伊原 伸治(遺伝研)
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2013/6/9,10
第7回領域班会議を開きました(名古屋大学 野依記念学術交流館)
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2013/3/7,8
第2回 若手の会を開きました(ラフォーレ修善寺)
ベストプレゼンテーション賞に東大の中島昭彦さんと京大の熱田勇士さん、
ベストポスター賞に金沢大の鈴木匠さんが選ばれました。
第2回若手の会 企画委員
伊原 伸治(遺伝研)
佐藤 有紀(熊本大学)
田所 竜介(京都大学)
鈴木 誠 (基生研)
辻岡 政経(大阪大学)
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2013/3/1
[プレスリリース]
神経細胞の軸索を正しい場所へ伸ばすナビゲーションの仕組みを発見
~神経のネットワーク形成など再生医療への応用期待~
本研究成果は、米国東部時間の2013年2月28日(木)付のカレントバイオロジー誌(Cell Press社)のオンライン版に掲載されました。
Toriyama M, Kozawa S, Sakumura Y and Inagaki N**. Conversion of a Signal
into Forces for Axon Outgrowth through Pak1-mediated Shootin1 Phosphorylation.
Curr. Biol.,23: 529-534 (2013) 稲垣直之チーム(公募研究)
詳細は以下をご覧ください。
国立大学法人 奈良先端科学技術大学院大学プレスリリース解説
2013/1/22,23
国際シンポジウムを開きました
(理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター(CDB) オーディトリアム )
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2013/1/14
[プレスリリース]
組織形成における細胞分裂の新しい役割の発見
―球形化する細胞が組織形成の引き金をひく―
【ポイント】
・組織の潜り込み運動(陥入)の様子を高精度なライブセルイメージングで観察
・3つの性質の異なるメカニズムが補完的かつ協調的に作用し、安定した組織形成を実現
・細胞分裂が形態形成に関わる新たな知見により、巧妙な発生の仕組み解明に新たな一歩
本研究成果は、英国の科学雑誌『Nature』に掲載されました。
Kondo T and Hayashi S**. Mitotic cell rounding accelerates epithelial invagination.
Nature , in press (2013) 林茂生チーム(計画研究)
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独立法人 理化学研究所プレスリリース解説
2012
2012/12/14
仲嶋一範 先生(計画研究)が井上科学振興財団の第29回井上学術賞の受賞者に選ばれました。
詳細は以下をご覧ください。
公益財団法人 井上科学振興財団
2012/10/9
平成24年9月12日に実施した生物系委員会における中間評価において、本研究領域は、「A(研究領域の設定目的に照らして,期待どおりの進展が認められる)」をいただきました。
2012/9/8,9
第5回領域班会議を開きました(湘南国際村センター)
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2012/6/15
[プレスリリース]
ヒトES細胞から立体網膜の形成に世界で初めて成功
―網膜難病の治療や原因解明の研究を飛躍的に加速―
【ポイント】
・ヒトES細胞の自己組織化培養で胎児型の眼「眼杯」の形成に成功
・視細胞や神経節細胞などを含むヒト立体網膜組織の多層構造の形成に成功
・ヒトES細胞由来の網膜組織の冷凍保存技術を確立し、実用化へ前進
本研究成果は、米国の科学誌『Cell Stem Cell』に掲載されました。
Nakano T, Ando S, Takata N, Kawada M, Muguruma K**, Sekiguchi K, Saito K, Yonemura S**, Eiraku M and Sasai Y. Self-formation of optic cups and storable stratified neural retina from human ESCs.
Cell Stem Cell , 10(6), 771-785 (2012). 六車恵子チーム(公募研究), 米村重信チーム(公募研究)
詳細は以下をご覧ください。
独立法人理化学研究所、住友化学株式会社プレスリリース解説
2012/4/20
[プレスリリース]
成体毛包由来幹細胞による毛髪再生を実証
―2007年、2009年に世界に先駆けて成功した器官再生医療技術を更に進展させて、次世代の器官再生医療としての毛髪再生の実現可能性を示す―
本研究成果は『Nature Communications』に掲載されました。
Toyoshima K, Asakawa K, Ishibashi N, Toki H, Ogawa M, Hasegawa T, Irue
T, Tachikawa T, Sato A, Takeda A and Tsuji T**. Fully functional hair follicle regeneration through the rearrangement of stem cells and their niches.
Nat. Commun. 3:784. doi: 10.1038/ncomms1784 (2012). 辻孝チーム(公募研究)
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東京理科大学プレスリリース解説
2012/3/17,18
第1回 若手の会を開きました(地方職員共済組合有馬保養所 瑞宝園)
昼間のセッションに加えて、温泉に入りながら、お酒を酌み交わしながら、夜を徹しての熱い議論が繰り広げられました。
第1回若手の会 企画委員
辻岡 政経(阪大・上田研)
吉浦 茂樹(CDB・松崎研)
飯田 敦夫(京大・瀬原研)
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2012/2/14
[プレスリリース]
免疫系細胞が刺激に応答し動く仕組みを原子レベルで解明
―DOCK2とELMO1が結合して抑制を解き、互いの機能を発揮―
【ポイント】
・免疫応答を制御するDOCK2タンパク質複合体の立体構造を決定
・免疫応答のシグナル伝達の分子メカニズムを解明
・臓器移植の際の移植片拒絶や自己免疫疾患に対応する創薬へ期待
本研究成果は2012年2月13日の週に米国科学アカデミー紀要『The Proceedings of the National Academy of Sciences USA(PNAS)』オンライン版に掲載されました。
Hanawa-Suetsugu K, Kukimoto-Niino M, Mishima-Tsumagari C, Akasaka R, Ohsawa
N, Sekine SI, Ito T, Tochio N, Koshiba S, Kigawa T, Terada T, Shirouzu
M, Nishikimi A, Uruno T, Katakai T, Kinashi T**, Kohda D, Fukui Y**, Yokoyama S. Structural basis for mutual relief of the Rac guanine nucleotide
exchange factor DOCK2 and its partner ELMO1 from their autoinhibited forms.
Proc. Natl. Acad. USA. 109, 3305-3310 (2012) . 福井宣規チーム(公募研究)
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独立法人理化学研究所、九州大学プレスリリース解説
2012/1/28,29
第4回領域班会議を開きました(名古屋大学 東山キャンパス)
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2012/1/27
第1回公開シンポジウム「動く細胞と場を読む」を開きました。
場所:名古屋大学医学部講堂(鶴舞キャンパス)
スピーカー
池谷裕二(東京大学 薬学系研究科)
「メゾスコピック回路から眺めた脳システム」
高橋淑子(奈良先端技術大学院大)
「発生における管組織の形成:伸展と上皮化の協調メカニズム」
松野健治(東京理科大)
「細胞の左右非対称な歪みが生み出す「力」による器官形態の新しい形成機構」
横田秀夫(理研 基幹研究所)
「ライブセルイメージングからライブセルモデリングに向けた画像処理技術の開発」
澤井哲(東京大学 総合文化研究科)
「アメーバ運動を誘起する場のリズムと波」
木梨達雄(関西医科大)
「Rap1シグナルによるリンパ球動態の制御機構」
仲嶋一範(慶應義塾大学)
「大脳皮質発生における移動神経細胞のダイナミクス」
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2011
2011/9/27
[プレスリリース]
細胞の形を変えるしくみの解明
―細胞形態制御因子セマフォリンと細胞成長の司令塔TORとの深いつながり―
【ポイント】
・セマフォリンは2種類のTOR複合体形成の切り替えを通じて蛋白質翻訳
や細胞骨格を調節し、細胞の形を変化させる。
・将来的には神経線維再生やガン診断・転移抑制に役立つ可能性。
本研究成果は2011年9月27日付(英国時間16時)発行の英国科学雑誌(「Nature Communications」「ネーチャーコミュニケーションズ」)に掲載されました。
Nukazuka A, Tamaki S, Matsumoto K, Oda Y, Fujisawa H and Takagi S**. A shift of the TOR adaptor from Rictor towards Raptor by semaphorin in
C.elegans. Nature Communications. (2011 Sep 27.) Volume:2, Article number:484
DOI:doi:10.1038/ncomms 1495. 高木新チーム(公募研究)
詳細は以下をご覧ください。
http://www.nagoya-u.ac.jp/research/pdf/activities/20110928_sci.pdf?20110929
2011/7/12
[プレスリリース]
世界初!再生成熟器官移植としての「再生歯ユニットによる
歯・歯周組織の包括的な再生」が可能であることを実証
~次世代の器官再生・臓器置換再生医療の実現可能性を示唆~
本研究成果は、オープンアクセス雑誌『PLoS ONE』で発表されました。
Oshima M, Mizuno M, Imamura A, Ogawa M, Yasukawa M, Yamazaki H, Morita
R, Ikeda E, Nakao K, Takano-Yamamoto T, Kasugai S, Saito M, Tsuji T**. Functional Tooth Regeneration Using a Bioengineered Tooth Unit as a Mature
Organ Replacement Regenerative Therapy. PLoS ONE 6(7): e21531 (2011). 辻孝チーム(公募研究)
詳細は以下をご覧ください。
東京理科大学プレスリリース解説
2011/6/18,19
第3回班会議を開きました(ホテル阪急エキスポパーク、吹田)
第3回領域会議を終えて 領域代表 名古屋大学 宮田卓樹
新学術領域「動く細胞と場のクロストークによる秩序の生成」第3回班会議が2011年6月18日、19日の両日、ホテル阪急エキスポパーク(吹田市)会議室において行なわれました。
昨年(領域発足年度)の計画班員メンバーによる会議はいわば当領域の「骨組み」を確かめ合う意図を持ちましたが、公募班員が初めて参加した今回の会議は、いよいよ領域の全貌が現れ、その構成要素としての個々の研究(そしてその推進主)および領域全体がいかなる奔放性あるいは秩序をもって「動いて」いけそうなのか、それをお互いが意識し考え合う集まりになればと期待に胸を膨らませながら、私は部屋の日本地図に班員の顔写真とプロフィールの切り抜きを貼り付け(密集地域の場合は色紐で所属地と太平洋上や日本海上の顔・研究概要とを結び付け)つつ、開催日を待ちました。
発表プログラムは領域ホームページからのダウンロードとし、研究代表全員のプロフィールを当日ニュースレターとして配布しました。加えて、「研究支援活動」を具体的に進めるためのリクエストアンケートを会議期間中に行なう準備として、総括班が提供できる支援内容を、やはりダウンロード形式であらかじめ案内しました。
研究発表は、項目A01「分子から細胞へ」から、A02「細胞から組織へ」、A03「組織から器官へ」という順で、一人10分ずつ(質疑応答含む)の割り当てで行なわれました。初めての全員での集いという今回の「場」の共有の仕方として、自己紹介的な側面を重視し、この時間配分となりました。限られた質問時間ではありましたが、階層をまたぐ(たとえば「A03→A01」などの)質問、あるいは、系・動物種を越えた質問が発されました。
「太陽の塔」が見つめる部屋で行なわれた夕食を兼ねたポスター発表でも、あちこちでさまざまな議論が展開されていたように見ました。トークを翌日に控えて懇親会・ポスターとなってしまった皆さんには例えば懇親会冒頭に1分間自己紹介をしていただくなど配慮すれば良かったと後で思い、反省しましたが、積極的に自分のポスターに連れ込んでの研究紹介が行なわれたであろう風景を思い出し、杞憂かとも感じました。通常の学会にはあまりない雰囲気の知的交流の機会であったかと思います。
当領域は、こうした「異種混合性」が他の新学術領域に比してかなり高かろうと想像します。ひとまずの混ぜ合わせステップを経て、これから、さまざまな形での協同的な取り組みが具体的に進んでいくことを期待します。「支援」の利用、また、他の提案等を歓迎いたします。
運営側(総括班)としましては、建設的な批判も交えた活発な議論が全員で共有できるような発表形式・時間配分等について、また、今回「研究代表者」のみに発表の機会があった(それ以外の若手の方には個別の出番がなかった)ことにも工夫をすべきとの印象を踏まえ、次の機会に向けていろいろな手だてを考えてまいります。19日に行なった総括班会議での議論内容にもとづいて今年度後半および次年度に向けた領域の営みについて追って提案し、また皆さんからのご意見・ご協力を求めてまいりたいと思っております。
なお、今回の会議には、学術調査官の金子修先生、評価者の藤森俊彦先生、班友の瀬原淳子先生、澤本和延先生がお越し下さり、貴重なご助言、激励を下さいました。あらためまして感謝申し上げます。
班員の皆さん、次回会議(2012年1月、名古屋)でお会いしましょう。領域発展のため、そして世界に向けた知的発信のため、どうぞよろしくお願いいたします。
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2011/4/26
[プレスリリース]
脳の進化の仕組みを解明
―神経細胞の動きの変化がその鍵を握ることを発見―
統合失調症など脳の病気の治療法に期待
本研究成果は、米国科学雑誌「Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.」のオンライン速報版
(http://www.pnas.org/content/early/recent)で公開されました。
哺乳類への進化に伴って、大脳を移動する抑制性ニューロンが「大脳新皮質」という「場」を認識してその中に進入できるように変化したことを見いだしました。この移動能の変化によって、神経ネットワークの興奮と抑制のバランスがとれた正常な「大脳新皮質」が哺乳類特有の構造として成立し、高度な脳機能を獲得したと考えられます。仲嶋一範チーム(計画研究)
詳細は以下をご覧ください。
http://www.keio.ac.jp/ja/press_release/2011/kr7a4300000635gj.html
2010
2010/12/18,19
第2回総括班会議を開きました(ロイヤルパークイン名古屋)
第2回領域会議を終えて 領域代表 名古屋大学 宮田卓樹
新学術領域「動く細胞と場のクロストークによる秩序の生成」第2回班会議が2010年12月18日、19日の両日、名古屋駅近くのホテル(ロイヤルパークイン名古屋)会議室において行なわれました。8月の第1回会議(名古屋大学医学部)は計画班の代表を中心におもに方針やスケジュールの相談を意図して集まった小規模な会でしたが、今回は、連携研究者やそれ以外の若手研究者および学生も交えて本格的に学術的発表、議論を行なう「結団式」的なものとして企画(仲嶋さんが担当)され、6つのチームから40名近くの参加者がありました(学術調査官の豊嶋崇徳先生、当領域評価委員の岡野栄之先生ならびに藤森俊彦先生にもご出席いただきました)。
冒頭に設けられた私からの代表あいさつでは、当領域の目的について、昨年時点の生い立ちからその後の審査の歩みなどを交えつつ説明いたしました。そして、今回の会議が、細胞性粘菌、リンパ球、ニューロン、生殖巣細胞、神経前駆細胞、気管上皮細胞という異なる「動く細胞」を対象とし多様なアプローチを有する研究者たちの初めての集まりであるということを踏まえ、素人質問を飛ばし合っての交流が深まるようにと結びました。
口頭発表(計画班代表による6演題,連携研究者による3演題)では、たとえば上皮屋からリンパ球屋へ、あるいは数理シミュレーション屋から脳神経屋に向けて、質問が次々に発され、休憩時間を食い潰しつつの進行となりました。そして、ポスター討論の時間帯には、自己紹介を兼ねて壁一面に貼られた若手研究者たちのポスター(21枚)を前にして、白熱した議論が盛り上がりました。
代表として「動く細胞」から構造的機能的な「秩序」が生じる過程を解く意欲を共有する仲間たちの集まりであることをとても嬉しく感じた2日間でした。2011年春には公募研究メンバーを迎えますが、細胞が持つ奔放性に倣ってめいめいがさらに一歩踏み出し合うことを続け、新しい知を見つけられるようにと願います。そうした「醸しの場」づくりに励んでいきたいと思います。
2010/08/19
大脳の移動ニューロンが、「場」に影響を受けて整然と配列する機構に関する成果がJournal of Neuroscience 誌に掲載されました(表紙に採用され,「This Week in The Journal 」欄でも紹介されました)。
移動終点付近の「場」に存在するリーリンという分子を本来と異なる部位に強制発現すると、移動ニューロンがリーリンに反応し、「ミニ大脳皮質」と呼べるような正常に近い層構造を持った凝集塊が形成されることを示しました。仲嶋一範チーム(計画研究)。
詳細は以下をご覧ください。
表紙
http://www.jneurosci.org/content/vol30/issue33/cover.dtl
This Week in The Journal
http://www.jneurosci.org/cgi/content/full/30/33/i
2010/08/17
第一回 総括班および計画班会議を開きました(名古屋大学)