第14回数理・データ科学教育研究センター談話会

[2018年11月20日]
第14回数理・データ科学教育研究センター談話会のお知らせ

 

講演題目   「Shannon entropyを用いた拡張型指数関数の解析」
講演者  丸岡 敬和(産業技術総合研究所)
日時  2018年11月20日(火)15:30-16:30
場所  4号館303教室(神戸三田キャンパス理工学部4号館3階)
講演内容

指数関数の変数に冪がかかった拡張型指数関数は、緩和過程を記述する上で経験的に発見され、次第に幅広い緩和を記述する有力な関数として注目されてきた。しかし、その関数の物理的解釈においては未だ議論になっており、単なる経験的なフィッティングツールとしてしか見ない向きもある。本研究では先行研究より拡張型指数関数の冪数が緩和過程の空間的・時間的な不均一性に基づいていることが示唆されていることから、この不均一性を定量する手法として、情報工学において統計的不均一性の一つの指標となっているShannon entropyを用いた解析を行った。主要な結果として、平均緩和時間が保存されている条件では、拡張型指数関数は単一指数関数の条件がもっともShannon entropy的には安定であることが示された。この結果は他のモデルにおけるエルゴード性、拡散場の不均一性などの有無と一致しており、物理的な関連が示唆される。この内容を基にShannon entropyを用いた解析の可能性に関して議論したい。

数理科学研究センター談話会  

— posted by darkstar at 09:06 pm   commentComment [0]  pingTrackBack [0]

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