本学科・石井博昭教授の最終講義が行われました.石井先生は,大阪大学をご退職されたのち,本学科の立ち上げにご尽力され,また7年間に渡り本学科において応用数学をご教授いただきました.長いようで短い期間でしたが,学生たちは大いに石井研究室で学び,元気に巣立って行きました.早期卒業の初の挑戦者が出たのも石井研からでした.彼女は大阪大学大学院経済学研究科へと進み,その後金融系への就職を無事決めています.数理のみんなは,石井先生からいくらお菓子をいただいたでしょう.教員のみならず,学生たちも,ただ質問や見学にきただけの学生たちでさえ,お菓子をふるまっていただきました.石井先生がコーヒーサーバーを持って廊下をウロウロされているところがしばしば目撃されています.石井研は常に活気があり,卒業生がわざわざ指導に来ることもありましたし,阪大時代の教え子でおられた助手の関先生も関学におられたときはしばしば部屋を訪れていました.今年度は公務員試験を目指す女子たちがいつも夜遅くまで残って勉強していて,そして本当に公務員試験をパスしたりもしました.考えてみれば,優秀な学生たちが多く石井研を希望していました.いつも人気の石井研でしたが,その秘訣をご講義の最後に質問されると,「やはりお菓子を用意することでしょうか」とおっしゃって笑いを誘っていました.しかしその本質は「学生に居心地のよい環境を用意してあげること」であるともおっしゃって,先生たちは感服していました.石井先生,ありがとうございました.研究室運営など,神の領域でいらっしゃって,どれだけ真似できるかわかりませんが,まずは研究室にお菓子を常備することから始めたいと思います.