2011年度の卒業研究(数学特別演習)は、 2人の学生と「スピヴァック多変数の解析学―古典理論への現代的アプローチ」(スピヴァック 著,東京図書)を読んだ。秋学期に担当した授業「幾何学II」で曲線、曲面、微分形式、ベクトル解析を扱った。卒業研究はこれと関連が深い内容をやったことになる。 卒業研究発表会では、3次元空間の直方体に対してポアンカレの補題をまとめて発表してもらった。準備に当たり学生たちはスピヴァックよりもむしろ「ベクトル解析からの幾何学入門」 (千葉逸人著,現代数学社)を参照していた。

前年度の「曲線と曲面の微分幾何」に続いて、 学生にとって歯ごたえがありすぎる本をテキストに選んでしまった。

(2011年度卒業研究 2012年4月10日作成)